オーバルの額

4月に入り今までとは生活が一変、自由な時間が増えました。
次の仕事が見つかるまでの束の間、あれこれと手を出して楽しんでいます。
入手したまま積読状態だった読書から始まり、金継ぎ、洋裁や小物づくり、外壁のレンガ積み、伸びっぱなしだった植物の手入れ等々。なかなか会えなかった人にお会いすることもできました。(ちゃんとウイルス感染予防対策していますのでご安心ください。)

そんな中、久し振りに水彩画を描きました。
透明水彩を使うのが久し振り過ぎて、透明水彩の感覚を忘れてるなぁ~と思いつつの制作でしたので、稚拙な感じになってしまいましたが描くことは楽しかったです。

描いたのはオーバルの額に入れるための絵です。
その小振りな楕円の額は、初めてフランスを訪れた時にとてもお世話になった三澤直也さん恵美子さんご夫妻が、パリの蚤の市に連れて行ってくださった際にご購入されたもので、その場で「何か描いて」と渡されていたのですが、長い間そのままになっていました。

小さなサイズですが、一応パネルに水張りして描きました。
お預かりした当初から一緒に訪れた場所を描くと決めていましたので、透明水彩の感覚を確かめながらとは言え、取り掛かるとトントンと出来上がっていきました。

しかし、パネル上の四角い紙で見ていた時には思いも寄らなかったのですが、いざ絵を額にはめ込んでみたら想像していた印象とかなり違ってしまいました。
予想以上に空間がありません、ノルマンディーの空の広がりがどこかへ雲隠れしてしまいました。

額はとても素敵なのですが・・・。
楕円、難しいです。

額の裏側から釘をガンガン打ってしまったので、もう入れ替えは利かなそうです、ごめんなさい。

お世話になったお礼を、やっとお渡しできました。