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心に残った景色

昨夏、初めて訪れたロンドンは、驚く程の好天続きで、雨も霧も皆無、水仕事もしていないのに手肌が荒れてしまうほど乾燥していました。

ずっと見たいと思っていた “霧のロンドン“に出会えたのは、旅も終わりに近い頃。

テートモダンの館内を夢中で巡った後、外に出ると小雨が降っていました。

雨に煙るテムズ川対岸の 『正しくここはロンドン!』と思わせる景色を眺め、

しっとりと濡れた雰囲気を満喫し、

満ち足りた気分で傘を差しながら美しい橋を渡りました。

対岸に着く頃には雨も上がって雲間から青空が見え始めていました。

 

そこで、目に飛び込んできたのは大きな水溜まりでした。

石畳が、風景を吸い込んでしまったかのような、

地下に別世界があって、その世界に通じる穴ができたのかと錯覚してしまうくらい色鮮やかな水溜りでした。

地面に現れたその世界は美しく、趣きある町並みや少しずつ晴れていく空を映してはいるが、

現実とは対照的に、どっしりとした歴史ある建造物はゆらめいて頼りなげな佇まいで、

抜けるような青空は少し仄暗く抵抗感がありました。

しかも、晴れていく空や日差し、気温や湿度の変化で刻一刻と表情を変えて行きます。

そんな風景に、暫くの間虜になってしまいましたが、市街を行く人たちはスマートで、気にも留めず平然と歩いていました。

 

London for the first time last summer. I didn’t expect such a fine weather with no rain or no fog.

So I enjoyed staying there except my dry skin.

It was near the end of my stay when the city was covered with fog, which I had been looking forward to seeing for a long time.

It was raining when I left Tate Gallery, where I had spent an excellent time.

The foggy city was there across the Thames. That was the scenery I had wanted to see for a long time.

I was so happy to enjoy the foggy city walking across the beautiful bridge with an umbrella up.

Then it stopped raining and I saw the blue sky through a break in the clouds when I had crossed over to the other side.

 

Suddenly a big puddle has caught my eyes.

The clear image on the surface of the puddle reminded me of the hole open to another world in the ground.

The piece of another world on the puddle was beautifully showing the old buildings and a clearing sky but giving me the different impressions from the real world — the buildings were not dignified with long histories any more but unstable and flickering, the clear sky was not blue any more but dim.

The piece had been affected by the constantly varying sky, sun shine, temperature and moisture.

I was fascinated by this piece instantly but the busy London people didn’t notice it at all.

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バンケティングハウス

ロンドンにあるホワイトホール宮殿のバンケティングハウスに行ってきました。
1620年代に建てられた建物で、1階は、連なる白いアーチが光りに照らされて、居るだけで胸が高鳴る空間でした。そして2階ホールにあるルーベンスの天井画は圧巻でした。

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ここではホールの床に置かれた大きなビーズクッションに寝転がるように身を沈めて、ゆっくりと天井画を眺めることが出来ます。
鑑賞中、イメージの翼が広がって、中央に描かれた王の戴冠を現していると思われる画中の人達と一緒に空間を飛翔し、天に昇っている感覚になっていました。
つまり長々と鑑賞しすぎて、いつの間にか目が閉じてしまっていた訳です。一緒に行った友人に目撃されてしまいました。f^_^;)
自分が、そばにパトラッシュはいないけど、憧れのルーベンスの絵を見て天に昇って行ったネロみたいだなぁと可笑しくて、「不敬にはならないよね~」と自分に言い聞かせました。
上流階級の人達が、着飾って晩餐会や舞踏会を行ったホールの床に、庶民中の庶民である私が寝転がって絵画鑑賞をするなんてと思うと、ニヤリとしてしまいます。ルーベンスの本物を寝転んで見るなんて、日本では考えらないと感激しました。
怒涛のようなロンドン観光で、ここだけはゆっくりと心ゆくまで鑑賞出来たのは嬉しいことでした。

Edinburghにて

St.ジャイルズ大聖堂
子供の頃から憧れていたスコットランドのエディンバラ。先日、思い掛けず行く機会に恵まれました。
セント・ジャイルズ大聖堂 (St. Giles’ Cathedral)を訪れた時、聞きなれない音色の現代音楽と思われる旋律が流れていました。
大聖堂には立派なパイプオルガンがあり、その前での演奏でしたが、歴史ある大聖堂と先鋭的な音楽の組合せはかなり愉快で、独特の音と特殊なリズムは、鋭く宙を舞うような音色でもあり物悲しく内に籠もるような音でもあり、アンビバレントな感覚を感じさせ、面白い記憶として心に残りました。
パイプオルガンの演奏が聴けたらどんなにワクワクするだろうと想像しながら後にしました。

展示のお知らせ

作品を1点、11月のパリで展示して頂けることになりました。
私は、日常の生活もARTだと考えて過ごす様にしています。それが無意識に絵に滲み出ると思っているからです。でも、やっぱり日常は愉快に過ごしたい。私が常日頃から思い描いている楽しいストーリーや、北窓の繊細な空気を作品から感じて頂ければ幸甚です。

展示詳細
Art en Capital / LE SALON 2015 Société des Artistes Français (Grand Palais / Paris)
11月24日〜29日の毎日
11:00〜19:30(初日は17:00〜22:00)

ご高覧頂ければ幸いに存じます。

エスキース

5月のアートフェアに出品した『白の空間』、どんな場所なのか実際に行ってみたいとの声を聞き、タブローにする前の一番最初に描いたエスキースを載せてみました。

昭和を感じるとの感想を頂きましたが、それ以前大正15年竣工の建物がモチーフです。

現在は、文豪の記念館として公開されています。

写真 3

下のエスキースは、別バージョンの『白の空間』です。普段使用している、どこにでもある感じの場所です。

水平垂直が歪んでいて公開して良いのかと思うレベルの絵ですが、実情に一番近いと思いUPしてみました。

『髪を切って』も、この場所でモデルさんにポーズを取ってもらいました。

写真 1 16.38.23

切り取り方は違っても、空気感は変わっていないはず!

 

 

le Bonbonに掲載されました

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『髪を切って』の習作。

顔に、執着しすぎてしまいました。

パリの情報誌 「le Bonbon」の記事に、タブローを取り上げて頂いています。

http://www.lebonbon.fr/marseille/un-tour-au-smart-ou-pas/

実はこのページに掲載の絵は、記事に取り上げられているアートフェアに出品したものではなく、前年にパリで展示した絵です。その時の展示の様子とタブロー「髪を切って」が、下記のページにも取り上げられています。
http://le-souffle-creatif.com/2015/04/art-en-capital-paris-2014/

追記:
le Bonbonの記事は後日修正されて、作品画像が外されてしまいました。出品した絵ではなかったからでしょうか。
タブローは、2番目に紹介したページでも見られますので、そちらをご覧ください。