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言葉で作品の説明をすることについて思うこと

ウクライナのバレエダンサーを取り上げたドキュメント番組の中で、表現は蝶のようなものだと言ったダンサーがいました。
私もその通りだと思います。頭の中にある時は自由に飛びまわり踊っているのに、言葉にして外に出すと標本箱に虫ピンでとめられたかのように動かなくなってしまいます。作品について言葉にすると、その言葉にしばられて表現が固まってしまう気がするので、言葉にするのをためらうことが多々ありますが、言葉にすることで誰もがよく分かるように理解が進む場合もあります。

ということなので、4月30日から始まる「SM’art 2025」に出品する作品についての説明です。

今回のテーマは『窓』です。
窓は、部屋の環境に大きく作用します。窓から入る光は、時刻や天気によって部屋の空気を一変します。
仕事の手を休めた時にふと窓の外を眺めたりしますが、そんな時は、雲の流れが早いとか、新緑が濃くなってきたなど自然を感じることができ、ちょっとした気分転換になります。窓の外を眺めていると、旅へ出くなりどこか遠くへ思いを馳せたりしますが、そんな別世界に連れて行ってくれる窓が描きたいと思いました。

個別の作品については、WorkかTopページの作品画像と共に解説予定です。

Aix-en-Provence SM’ART 2025に参加します

ポール・セザンヌ誕生の地、エクス・アン・プロヴァンスで開催されるアートフェアに参加します。
今回は4号∼10号の小品ばかりで見応え的にはどうかと思いますが、私の素直な気持ちや考えが現れている作品になると思います。

(まだ制作途中なので、断言できないのがもどかしいです。)

● 展覧会名:19ème LE SM’ART 2025 – Salon Méditerranéen d’ART Contemporain d’Aix-en-Provence
      (LE SALON SM’ART 2025)
● 会期  :2025年4月30日(水)~ 5月4日(日)
      初日:18h00~23h00 (関係者及びプレス対象)
      2日目以降: 10h00~21h00 入場有料(入場料は近日発表)
● 会場  :パルク・ジュルダン エクス・アン・プロヴァンス都市緑地公園内・特設会場

     (PARC JOURDAN Aix-en-Provence)

● HP:https://www.salonsmart-aix.com/artiste.php?id_artiste=1132
SM’ARTホームページの各出展ブースの紹介です。
一番最後のぺージで私の拙作をご紹介いただいています。

お近くにお越しの際は、お立ち寄りいただければ幸いです。

今までにもエクス・アン・プロバンスで開催された同フェア「SM’ART」には何度か参加しており、2018年には実際に会場にも行きました。
その時に念願だったサント・ヴィクトワール山に登りましたが、山頂から見た景色がとてつもなく壮大で、またあの中に身を置きたいとずっと思っています。
同行していただいたもんちゃんにはとてもとても感謝しています。
↑サント・ヴィクトワール山の頂
↑セザンヌがサント・ヴィクトワール山を描いたといわれる場所から見たお山

2025年もよろしくお願いいたします

あけましておめでとうございます。

昨年は色々とお世話になりありがとうございました
本年もよろしくお願い申し上げます。

実家から届いた縁起物の橙を、玄関に飾ってみました。
素敵な年になりますように!

Happy New Year.

Thank you for all your help with the rest of the post.
I look forward to your continued support this year.

I decorated it with oranges, a lucky charm that I received from my parents’ house.
Wishing you a wonderful year

今年も「ART3F MARSEILLE PARC-CHANOT 2024」に参加します

今年もマルセイユで開催されるアートフェアに参加します。

名称:ART3F MARSEILLE PARC-CHANOT 2024(Salon international d’art contemporain – Art3f Marseille PARC-CHANOT 2024)

開催地:2024年度マルセイユ国際見本市会場ART3F国際現代アートサロン

MARSEILLE PARC-CHANOT(パルク・シャノット・マルセイユ国際見本市展示場)- PLAIS DE LA MEDITERRANEE (メディテラネホール)

開催日:2024年10月18日(金)~ 10月20日(日)

 

展示関連サイトのURLです。よろしければ覗いてみてください。

展覧会: https://www.art3f.fr/marseille/
国際見本市会場: https://www.marseille-chanot.com/

 

まだ先の話と悠長に構えていたら、搬入までに2ヶ月でした。締切までに間に合うかしら、有給取るか?なんてアワアワしています。

今回も水溜りシリーズを出品予定です。入場料はかかりますが、お近くにお越しの際はお立ち寄りいただけますと嬉しいです。

二人展にお越しいただきありがとうございました

昨年11月の二人展にご来場くださった皆様、メッセージをお寄せいただきました皆様ありがとうございました。遅くなりましたが、心よりお礼申し上げます。
お忙しい中お越しいただき、本当にありがたく嬉しく思っています。

そして、一緒に展示してくださった柴田有紀様を始め、ギャラリーオーナーの中島様やご主人様にも大変お世話になりました。ゆったりとした時間でおしゃべりも弾み、楽しいひと時でした。

今回は、日頃描いている30号や15号の作品以外に、以前から少しずつ集めていた「ハコヤマ」さんの小さな額に合わせてとてもとても小さなキャンパスをつくり、そこに油彩を描き、嵌めて展示してみました。初めての試みでしたが、制作中も展示中も楽しくて仕方なかったです。

この小さな絵は何点か嫁いで行きましたが、その中でも一番小さな招き猫が行った先での飾り方があまりにも素敵だったのでご紹介させていただきます。

ご趣味の盆栽と一緒に飾っていただいています。
(❁´◡`❁) (❁´◡`❁)

梅の盆栽は未だ形になっていないとのことでしたが、開花している花も蕾も、植えられている鉢も、後ろの奈良美智さまの絵もどれもぴったり合っていて、豊田市美術館のポスターの色もマッチしています。

明るくて可愛いだけではなく、清々しさも感じる空間で、良いところに嫁いだなぁと嬉しく思いました。

グループ展に参加します

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

新年早々、見るのもつらいニュースが多いですが、そんなニュースに触れる度、何事にも真摯に誠実に取り組まなければという思いを強くする今日この頃です。

そんな中、サムホールサイズ(227×158mm)限定の小品展に参加します。
日頃大作をメインに描いている作家の小品が見たいという要望から始まった企画ですが、色紙サイズの書もあるようです。

何年も前に、今は閉館となった文芸春秋画廊で開催されたサムホール展に参加して以来の久々の参加で、油彩を2点出品しています。

お近くにお越しになることがありましたら、お立ち寄りいただけますと幸いです。

展示名:第13回新春・現代作家小品展2024
「AN MUSEUM」

会 期:2024年1月23日(火)~1月28日(日)
10:00~18:00(最終日は15:00)

場 所:ギャラリーくぼた
東京都中央区京橋2丁目7-11

・東京メトロ銀座線「京橋駅」[6]出口徒歩1分
・都営地下鉄 浅草線「宝町駅」[A5]出口徒歩1分
・JR「東京駅」[八重洲南口]徒歩10分

ガラス作家さんと二人展をします

平面作品と立体作品をコラボレーションさせることで新たな展示空間を創出されているギャルリ朔さんで2人展をします。
ガラス作家の柴田有紀さんとのコラボです。

今回、とても小さな油彩も描いてみました。
全日在廊の予定です。
ご高覧頂ければ幸いです。

日時 2023年11月23日(祝)~11月26日(日)

場所 ギャルリ朔 東京都杉並区久我山5-4-29

https://www.gallery-tsuitachi.com

 

現在制作中の作品「境界線」について About the current work, “the boundary”

Filled with emotions, heart buzzing, I’ve met this scenery somewhat relieving and awe.  For the first time, it showed me a slight sign, which drew me to draw something beyond the horizon over water.  That will make this “obscure concept” in my mind into reality.

It all started at the time of “Obon”, one of Buddist beliefs, our ancestors’ souls come back to our world.  I’ve visited my family’s grave where it’s located halfway up a mountain, standing beside the ocean.  Parked along the coast, and it was that sudden moment the scenery filled up my eyes, boundless sky and what lies beneath is vast ocean.

The water with the sunset casted is so calm, not a single wave, as if it’s furnished with green comfy rug the entire ocean.  Since all too often, it’s always windy and ripples everywhere, the calmness  is too unusual, almost horrifying.  Despite the fear, looking into the velvet like water re-recognized me the feeling wasn’t fear, it’s devout from that mystical sight.  No wonder why, it was from an old lesson from my youth.

“What lies beyond the sunset is a pureland.   While in Obon, the soul of ancestors visit us from far offshore.”

Coincidentally, the visit to the grave was during the Obon period.  This soundless ocean was just the right moment for souls to pass by.  I couldn’t help myself to finish the grave visit quickly and go back to see the ocean again.  Indeed, the mystic was already gone, wind was blowing, and a different sunset.

Drawing the thing beyond the horizon over water will complete the “obscure concept” into a clear answer.  That is…

where we came from and where to.  What it looks like to be there.  And has it anything to do with living in the moment.

To be clear, this story is not about religions.  Rather, it’s about the built up habits from youth roots into our unconsciousness.

胸の高鳴りにも似た心ざわつく感覚と同時に、安らぎや畏敬の念をも抱かせる景色に出会いました。
その時に僅かな兆しを捉えた気がした、遠い水平線のさらに先にあるものを現したいと制作しています。
それを描きだすことで、漠然とした概念でしかなかったことが、実感として湧きあがった感動を表現したいと思いました。

それはあるお盆のことでした。海から続く小さな山の中腹にあるお墓へ行くため、車を海沿いの駐車場に停めて車外に出ると、目の前に夕暮れ間近な空が圧倒的なスケールで広がっていました。その美しい大空に感動し、さらにその下に広がる海の様子に目が釘付けになりました。

夕日に照らされた水面はトロンとして一筋の波も立っておらず、柔らかで気持ち良さげな緑色の絨毯が、果てしなく敷き詰められているかの様です。ここの海は常時風が吹き、必ずといっていいくらいに波立っているので、風がそよともせず嘘のように静まりかえった様は不気味にさえ感じられました。けれども静寂の中、遠い先まで続くビロードの様な水面を眺めていると、神秘的で敬虔な気持ちが湧き上がってきました。何故ならこの不思議な風景が、幼少の頃に教わったことを思い出させたからです。

それは太陽が沈む落日のかなたに浄土が横たわっていることや、お盆には先人の霊が子孫に会いに遠い沖からやってきて、お盆が終わると海の向こうに帰っていくと言う伝承です。

奇しくも今日はお盆で、お墓参りにやってきたところです。今のこの海は精霊が渡って来るための最適な状態なのかも知れない、もし自分がこの海の上を漂い飛ぶことになったらどれくらい気持ちがいいのだろうなどと考えながらさっさとお墓参りを済ませ、もう一度あの海が見たいと駐車場に急ぎましたが、終えた時には既に風が吹いており、夕日も海も別物になっていました。

その景色を見れたのはほんの僅かな時間だったので、そのままずっと海を眺めていたかったなと今でも思うのです。

水平線の先にあるものとは、人間がどこからきてどこへ行くのか、行った先はどうなっているのか、そしてそれは今を生きることとどう繋がっているのかということです。

このお話は宗教的な話では全くなく、小さな頃から刷り込まれて心に根付き、私の深層心理を形作っていることから発せられたものですので念のため申し添えます。

※お盆とは、8月13日~15日の3日間行われる日本の1年に1度の行事。お盆の間はご先祖様の霊が「あの世・浄土」世界から、生きている私たちがいる「この世・現世」に戻ってくるとされ、ご先祖様へ感謝し供養を行います。再び戻っていくあの世での幸せ(=冥福)を祈り、3日間毎夕お墓参りをします。