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金継ぎのこと

陶芸作家の安藝さんに金継ぎを教わって以来、ネット等で情報収集しながら金継ぎを続けています。出来上がった時の嬉しさもありますが、金継ぎされたものを使ったり使われたりしているのを見るとワクワクします。

金継ぎを始めた頃は、皮膚科で処方された塗り薬と抗生剤を飲まなければならないほどの酷い漆かぶれになりました。山に行くと漆かぶれになるくらい肌が弱いので、金継ぎはやめた方がいいのではとのご忠告をいただきましたが、何度かかぶれを繰り返えすとかぶれなくなると聞いていたので続けてみることにしました。
暫くの間は、ちゃんと防御していても金継ぎをする度にかぶれていましたが、最近は皮膚に抵抗性(免疫の様なもの)がついて、ガードをしておけばかぶれなくなりました。そのうち手袋やマスクをしなくてもかぶれないようにならないかなと、更なる野望?を抱いています。

安価なものでも、金継ぎを施すと上質な気がしてきます。彩豊かなちょっとゆとりある生活をしている気分になります。

 

 

銅版画と額

資料の整理をしていたら昔の銅版画が出てきたので、パリの蚤の市で買った額にはめて飾ってみました。額の力は凄い、額大事です!

でも、サインの仕方も間違えてるしちょっと恥ずかしいな。

 

LE SALON 2023に出品します

来年2月に開催されるLE SALON展に出品します。

展示する作品は、昨年エクサンプロバンスでのアートフェアに出品し、2021年7月16日付のブログにも掲載している作品「雨の音」をさらに発展させたものです。

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『冬の冷たい雨が、
木々の枝に、路上に、そしてコートに浸み込んでゆく。
それは心の中にまで染み込んでいくようだ。』

色の重なりで寒さを、透明の重なりで影を表現することを試みました。
影は、モノとして存在するのかしないのかと自問しつつ、
1/fの揺らぎを視覚で感じる方法はあるのだろうかと思い巡らせながら描きました。

“Cold of rain in winter drops onto tree branches, to the ground, and to my coat as if it soaks into my heart.”

Overlapping colors after colors for the expression of coldness, and overlapping transparency for shadows, asking to myself does shadow exist as a thing or phenomenon.  Or is it possible to “see” 1/f.  Wandering around my thoughts while painting.

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上↑にあげた絵と文章は、前述の通り2021年7月16日付のブログに掲載したもので、ルサロン2023展で展示する作品の元になった作品と、そのテーマやコンセプトについて書いた文章です。

このF15 号の作品では、足元や地面に焦点を絞って描いていますが、今度のルサロンで展示する作品は、もっと大きく捉えた構図で絵のサイズもF30号です。
厳冬の灰色の雲に覆われた空や、その空の下にある冷たく湿った繊細な空気と、それを映し取った濡れた地面のその寒々とした空気感を感じ取っていただけると嬉しいです。そしてその寒さの中で、足を地につけて淡々と生きている人(画中の人物デッサンがちゃんと立っているという意味ではなく)の生き様など思い描いて頂ければ光栄です。

今回の絵も、近いうちにHPにアップする予定ですが、写真ではなく現物をご覧いただきたいと思ってもルサロンの会場は遠いので、いつか日本でも展示できたら良いなぁと思っています。

 

会期:2023年2月14日~2月19日

会場:Grand Palais Ephémère(グランパレ・エフェメール展示場)

住所:Av. Pierre Loti, 75007 Paris

 

お近くにお越しの際は、お立ち寄りいただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

※元になったF15号の絵は、来週10月7日から始まるマルセイユで開催されるアートフェアでも展示します。

10月の展示会に参加します

今年もフランスで行われるアートフェアに参加します。
今回はマルセイユです。

展覧会名:La Salon international d’ art Contemporain Art3f Marseille 2022
(2022年 マルセイユ ART3F 国際現代アートサロン)

展覧会場:PARC EXPOS MARSEILLE CHANOT – PLAIS DE L’ EUROPE
(マルセイユ・シャノット国際見本市展示場 – パレ・ドゥ・ラ・ヨーロッパ)

所在地 :114 Rond-Point du Prado 13008 Marseille – France

展覧会期:2022年10月7日∼9日

※初日を含め、会期中有料一般入場者の入場が可能です。
※入場有料(一般10€)

展覧時間:
7日(金)16:00~23:00 ※特別招待者に加え、一般有料入場者の有料にて入場可
8日(土)10:00~19:00 ※入場有料、状況に応じて入場規制
9日(日)10:00~18:00 ※入場有料、状況に応じて入場規制

 

数年前にマルセイユを訪れた初日、マルセイユ港の夕暮れの美しさに感動し、夕暮れから日没までの時間は連日海に通いました。
あの素敵な街で美しい景色が日常の、明るくて陽気なマルセイユの人たちに、私のさみしい雰囲気の絵がどう映るのか楽しみですが、別世界過ぎて受け入れていただけないのではないかとの不安もあります。

お近くにお越しの際は、お立ち寄りいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

東京ステーションギャラリーに行ってきました

つい先日、「前にさぁ、くすっと笑える絵画が描きたいと言っていたけど、今でもそうなの?」と息子に言われ、そんな事はすっかり忘れてしまっていたのですが、そういえばそうだったなと思い返してみました。

私は割とシュールな笑いが好きで、ツボにハマって笑いが止まらなくなることがよくあり、笑いの沸点が低いとか、笑いのツボが分からないと言われます。

私自身もついつい笑いがとれることを言いたくなってしまう傾向にありますが、ボキャブラリーが少ないのと言葉のチョイスがおかしいのでなかなかうまくいきません。そんなことを意図せずに表現できた時に、クスクス笑えることになったりします。
絵画表現も同じで、笑いを狙うとつまらないものになりがちです。

くすっと笑える作品は今でも好きですが、笑えることに重きを置かなくなったのは、絵の本質ではないということに気付いたからかもしれません。

今は「明るい寂しさ」を表現したいと思い制作しています。でもこれも本質ではないのかもしれません。「明るい寂しさ」は、私の心の中にずっと根ざしているのもので、多分意図せずともそうなってしまう気がします。もしかすると他人から見れば暗いのかもしれませんが、私は明るいと信じています。

昨日、東京ステーションギャラリーで開催中の、藤田龍児氏の作品を見てきました。どの絵も一つ残らずずーーーっと見ていたいと思ったというのが私の感想です。

私が思うくすっと笑いや、明るい寂しさや、表現の本質についての哲学的なことや、あれやこれや内包しているこんな作品を手元に置きたいけどそれは困難なので、早く帰って制作して、こんな風にジワジワと心に沁みる絵が描けるようにならなくちゃと思いました。

フランスでのアートフェアのご報告(2会場)

明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願い申し上げます

新たな年に変わりましたが、昨年2021年10月に開催されたアートフェアで大変嬉しいことがありましたので、是非ご報告したいと思います。

一年半延期されての開催でしたので、遠方のフランスで発表できただけでも幸せに思います。
コロナ禍の中での開催のため、ご担当いただいた方々は大変だったと思います。ありがとうございました。

先ず、10月8日から3日間開催されたオートサヴォワ・ロシュエキスポART3F国際現代アートサロン(Le Salon international d’art Contemporain Art3f Haute-Savoie Rochexpo 2021)についてです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

開催場所となった国際見本市展示場「ROCHEXPO」は、スイスに近いアルプス山脈の麓にあるラ・ロシュ・シュル・フォロンというフランスのコミューンにあります。
関係者の方から「絵に満ちている湿気を含んだ静かな空気感が、このアルプスの麓の朝の空気感と同じ雰囲気を持っていて、この地に来るべきしてきた作品だった」とのご感想をいただきとても嬉しく、ラ・ロシュ・シュル・フォロンでこの絵を展示できたことは、とても良かったと思いました。

そして、一枚の絵をご購入いただいた方からギャラリーに届いたメールに、

「(私の絵は)幼少期を過ごした地の幸せと喜びに溢れた日々を思い起こさせてくれるようで、毎日鑑賞することが出来ることに心からの喜びを感じています。作品の様々な色彩の柔らかさが沢山の平穏と幸せをもたらしてくれます。ありがとうございます。」と綴られていたそうです。

こんなに作家冥利に尽きる言葉があるでしょうか。
リップサービス込みだとしても、これほど嬉しい言葉は他にありません。
「こちらこそありがとうございます!」です。

昨年、私の生活環境は大きく変わりました。26年間務めた職場を辞め、作品制作三昧の日々を過ごす予定でした。しかし悲喜こもごも色々なことがあったり、様々な制約があったりで制作に集中でず、自分に自信のない私は、このまま絵を描き続けていても良いのだろうかとモヤモヤとした気持ちの堂々巡りが始まり、思い悩み、制作がままなりませんでした。
そんな中この言葉をいただき、心が震え涙がこぼれました。
このまま続けてもいいんだと、背中を押してもらった気がしました。

どんなに思い悩んでも、私が描く内容は変わらないし変えられないことは分かっているのに、鬱々とした気持ちを切り替えることが難しかったので、前向きな気持ちになれたことをとてもありがたく感謝しています。

 

次に、10月14日から開催されたLE SM’ARTエクス・アン・プロヴァンス現代アートサロン(15 ème Salon Méditerranéen d’ART Contemporain d’Aix-en-Provence2021)についてです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

公式プログラムに大きく掲載していただきました、嬉しい限りです。

展示運営委員長の方のご意見を、人伝ですが伺うことができました。テーマやコンセプト、私の表現する思いをしっかりと汲み取っていただいていており安心しました。「これからもアートファンを楽しませる水と光の表現を見せ続けてくださることを願っています」とのお言葉もいただき、大変光栄に思います。

そして散歩するネコの絵「夏の空」が、フランスの子供達にも多くの笑顔をもたらしたと聞き、しめしめとひそかに喜んでいます。この絵は、構想が浮かんだ時も制作中もニヤリとしてしまうくらい愉快でしたが、展示でも楽しめた訳です。

年も新たになりました。今年は、作品だけでなく自分自身にも誠実に向き合う年にしたいと思います、勿論他人にも。
今年もよろしくお願い申し上げます。

LE SALON 2022に出品します

来年2月のル・サロン展に出品します。
次々と変異するコロナウイルスに翻弄される日が続く中での開催は、とても大変なことと思います。
関係者の方に心よりお礼申し上げます。

この状況の中、展示することができ、それ見に来ていただけるというのは、本当にありがたいことだと思います。
無事に開催されることを祈ります。

 

会期:2022年2月15日~2月20日の毎日11:00~19:30 (初日は17:00~22:00まで内覧会の予定です。)

会場:Grand Palais Ephémère(グランパレ・エフェメール展示場)

住所:Av. Pierre Loti, 75007 Paris

 

お近くにお越しの際は、お立ち寄りいただけますと幸いです。
よろしくお願い申し上げます。

10月は展示が2回、芸術の秋

◆Le Salon international d’art Contemporain Art3f Haute-Savoie Rochexpo 2021
( 2021年度オートサヴォワ・ロシュエキスポART3F国際現代アートサロン)

会期:2021年10月8日(金)~10月10日(日)
初日は一般有料入場者も入場可能なヴェルニサージュ(内覧会)

会場:Rochexpo – Hall A(フランス・ロシュエキスポ国際見本市会場・ホールA)
所在地:59, Rue des Centaures 74801 La Roche-sur-Foron , France

 

◆「15 ème Salon Méditerranéen d’ART Contemporain d’Aix-en-Provence2021」
(2021年度 LE SM’ARTエクス・アン・プロヴァンス現代アートサロン)

この展示は、9月23日からとお知らせしていましたが、予定より3週間延びて10月14日からになりました。
開催に向けての準備は、フランス政府から指示されている新型コロナウィルス感染拡大防止のための具体的なガイドラインに沿って整えられているそうなので、無事に開催され、多くの方々に楽しんでいただけることを願っています。

新たに発表された会期:2021年10月14日(木)~10月18日(月)

会場:PARC JOURDAN(パルク・ジュルダン エクス・アン・プロヴァンス都市緑地公園
所在地:Avenue Jules Ferry, 13100 Aix En Provence, France

フェアHP:https://www.salonsmart-aix.com

 

お近くに行かれるついでがありましたら、よろしくお願い申し上げます。

『雨の音』について About “the sound of rain”

10月に延期となっている展示が、予定通りに行われることを祈りつつ、出品作品のうちの1枚『雨の音』についてお話しします。

While I’m hoping for the exhibition to be held in October, which is already been delayed, I would like to talk about one of my work, “the sound of rain”.

『冬の冷たい雨が、
木々の枝に、路上に、そしてコートに浸み込んでゆく。
それは心の中にまで染み込んでいくようだ。』

色の重なりで寒さを、透明の重なりで影を表現することを試みました。
影は、モノとして存在するのかしないのかと自問しつつ、
1/fの揺らぎを視覚で感じる方法はあるのだろうかと思い巡らせながら描きました。

“Cold of rain in winter drops onto tree branches, to the ground, and to my coat as if it soaks into my heart.”

Overlapping colors after colors for the expression of coldness, and overlapping transparency for shadows, asking to myself does shadow exist as a thing or phenomenon.  Or is it possible to “see” 1/f.  Wandering around my thoughts while painting.

 

 

 

 

 

 

 

 

最初はもっと大きな構図でとらえていましたが、今回は人物の影に焦点をあてて描くことにしました。
次はもう少し大きな構図で描きたいと思っています。

It started with wider composition, gradually focused onto person’s shadow for this time.  For the next time, I would like to work on a wider one.

下は、最初のラフスケッチです。

The sketch below is a first rough sketch.